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深海の言葉遣い

「○○的」「○○性」「○○感」といった用法の例として空白の位置にとられる言葉(通常は名辞)には基本的に際限がない。しかし、実際にはかなり限定された使われ方をしているようで、早い話が抽象的な名詞をとる場合が多い。ただ、抽象的な名詞であれば上の全部に馴染むというわけでもなく、僕がいま挙げられるのだと「現実」くらいである。

「○○的」の濫用は指摘されて久しいけれど、僕的には、どちらかというと「○○性」という用法のほうが気になる。どうしても「それは性質なのか?」という安易な疑問がチョウチンアンコウなのだ。

ちなみに、僕は「○○感」という用法はそれほど気にならない。そもそも感覚は曖昧なものだと理解しているから、曖昧な用法もまた許しているのかもしれない。不可解ではあるけれど、許容できないわけでもない。

それでも、「○○感」というチョウチンアンコウ的用法に接したときには、「それは感覚なのか?」というチョウチンアンコウ性に対するチョウチンアンコウ感はやはり付きまとう。
by kourick | 2006-07-17 00:00 | 言葉